2013年8月に在宅血液透析を導入
現在8年目。
大変な日々の毎日ですが
現在の透析環境には、非常に満足しております。
一方で、不意に過る不安
「歳とっても(HHD)できるかな~??」
腎臓移植者の待機日数は、5,367.7日(約14年9カ月)
仮に待機年数15年として、私はまだあと7年ある。
7年後の身体的コンディションがどの程度か、推測の域を出ませんが
"何もしなければ"
現在より、身体(脳/筋力)は衰えているでしょう。
今よりも衰えた身体で
血液透析に関わる全ての手技を患者自身で行う
在宅血液透析(HHD)という透析環境を
維持することは可能だろうか?
>"何もしなければ"
>現在より、身体は衰えているでしょう。
逆を言えば
今から何か策を講じれば
身体的な衰えは最小限に抑えられる。
今回は
"未来永劫"、現在の透析環境(HHD)が維持できるよう
私が日々行っていること、意識していることを
Table of Contents
【在宅透析と患者】在宅血液透析(HHD)を継続するため、今できることをやる!
"左手"の巧緻性強化
透析年数経過を想定したとき、一番の懸念は
今のシャント肢が"もつか"?
という点。つまり
シャント肢血管が狭窄/閉塞を繰り返し
VA(バスキュラーアクセス)が現在の右腕のどの場所にも造設できなくなる
という事態は、凡そ想定できる。
おそらく(イチ素人の個人的見解)反対の腕、つまり
利き腕の右手にVAを造設することとなるでしょう。
このことは何を意味するか。
在宅血液透析を継続するとしたら
利き腕でない《左手》で
血液透析に関わる全ての手技を行う必要がある。別の側面からすれば
利き腕でない《左手》で
血液透析に関わる全ての手技を行うことが"できなければ"
在宅血液透析は断念せざるを得ない、ということになるかと思います。
それは嫌だ!!!
「HHD断念」を阻止するには
利き腕でない《左手》に、右手同様の「巧緻性」を有していることは必須だ。
そのためには、トレーニングが必要
いつやるか、今でしょ!!(古い…)
ということで、色々やってます。
鉗子操作
手っ取り早いところで鉗子を
左手でも不自由なく操作できるレベルにもって行くこと
そのための"トレーニング"に着手。
"トレーニング"というと大袈裟ですが
毎日の透析前準備時に
「鉗子チャレンジ」と題して、左手で
鉗子を開閉したり、それに慣れてきたら、鉗子で何かを掴んだり…
そんな地道な"トレーニング"の様子をスマホで撮り
#鉗子チャレンジ
としてTwitterやInstagramにアップしておりました。
その甲斐あって、今では
右手と遜色ないレベルで、左手で鉗子を操作できるようになってます。
自己穿刺
「実際に針を腕に(血管に)刺す」というのは
現実問題できないので(右手にVAないですし)
穿刺針が入っている"容器(ケース)"を穿刺針に見立てて
左手で"穿刺針"(=容器)を持ち、右手上腕に"刺す"、こちらも
#穿刺チャレンジ
としてTwitterやInstagramにアップしておりました。
ただ、数回(11回)やってみて思ったことは、鉗子操作と違い
やはり、実際の針を腕に/血管に刺す、という現実的手技とは
あまりに乖離している、ということ。
この"模擬トレーニング"を何十回、何百回やっても
「針を腕に/血管に刺す」練習にはならないな、と。
ここは気持ちを急いても仕方がない。
左手に、右手同様の巧緻性さえ備わっていれば
然るべき時に、問題無く針は刺せるでしょう、と。
ということで、次のステップへ…
クランピングチューブと血液回路との接続
これは、「針を腕に/血管に刺す」練習とは違い
かなり"リアリティ"もって行えています。
使用済のクランピングチューブ(カニューラ)とそのキャップ及び
血液回路の接続部並びに回路約20㎝分を(ハサミで切って)確保し
(念のため、次亜塩素で消毒)
透析備品を再利用
"再現性の高い"状況を作り出すことで
よりリアリティのあるトレーニングができています。
現時点では(2021年4月15日現在)まだトレーニングを開始したばかり。
しばらくはこの「クランピングチューブと血液回路との接続」トレーニングを継続予定
ハッシュタグは同じ"#穿刺チャレンジ"で
他トレーニング同様、Instagramにアップして参ります。
その他
細かなことですが
透析経過表の記入(透析開始前)DWや目標除水量の数値記入を
「左手」で書くようにしてます。
結構、難儀です…
関節の柔軟性維持/筋力の維持
在宅血液透析では
透析中の"不測の事態"も、患者自身で対応します。
私の場合、リクライニングチェアを使用し
透析中は傾斜約150度(?)仰臥位で、透析を施行しています。
同状態から、例えば…透析機器から警報が発報されたら
身体を起こし「警報リセット」しなければなりません。
血圧低下等の気分不快で透析終了、返血を余儀なくされた場合
仰臥位の姿勢で、返血の手技を行う場合もあります。
- 多少無理な態勢を保持するには、身体の各関節の柔軟性はある程度必要
- 仰臥位から身体を起こす等、身体移動には各筋肉の筋力はある程度必要
これは、HHD導入して実感しているところです。
そのために私が今行っていること。
詳細は下記ブログをご参照頂きたいのですが👇
毎日の"トレーニングルーティーン"をご紹介しておきますと…
《ストレッチ》
- 股関節(4種)
- 大腿四頭筋 ハムストリングス(2種)
- 臀筋群(2種)
- 肩甲骨周囲/大胸筋
《補強運動》
- 腹直筋(レッグレイズ)
- 腹斜筋左右(サイドエルボーブリッジ)
- ハムストリングス(ヒップリフト)
- 大腿四頭筋/臀筋(フルスクワット)
- 腓腹筋(カーフレイズ)
ご参考まで。
"脳力"維持
これは、在宅血液透析患者に限ったことではないですが…
血液透析という医療行為を、医療者の監視外で、患者責任の下で行うに
その患者自身が"しっかり"しているに越したことはありません。
ある程度の年数、HHDを継続的に施行していれば
HHDに関わる手技の殆どは身体に"染みついて"いるでしょうが
不測の事態に直面した際
迅速且つ的確な措置を講じるためには
いわゆる"頭の回転が速い"方が、なお良い(と思う)。
肉体の衰えもさることながら、脳の衰えは非常に"悲しい"
ご高齢の方が「新しいこと」3つ"同時"にチャレンジすると
かなり(年数忘れましたが)脳が若返るとか…
急に「新しいこと」と言われても思いつかないので
今私が意識して継続していることは「英語学習」
新しいことではないですが、最近は"Speaking"に注力しており
毎日(時々サボってしまいますが💦)英語の発声をしています。
加えて
昨年の2020年1月にブログを開設、その後
Twitter、Podcast、YouTube、Instagram、stand.fm…
"アラフィフ"のオジサンには刺激がいっぱい。
これからも、アンテナを張り巡らせ
「新しいこと」を毛嫌いせず、興味を抱く姿勢を持っていたいな、と思ってます。
まとめ
医療の進歩は日進月歩。
社会情勢も不透明。
いくら患者自身が色々準備したとて
「在宅血液透析"そのもの"が行えなくなる」
なんてことも、可能性としては無いわけでは、ない。
1人が事故を起こし、また1人、また1人…
「やっぱり在宅で血液透析なんて、危険なんだよ!」との声に圧され
"HHD施行中止"
なんてことに…(考えたくはないですが)
2019年末透析患者総数344,640人
内、在宅血液透析患者数760人(0.2%)
そんな悲劇をおこさないため、私自身"1/760"の1人としての【自覚】と【責任】を常に持ち
何よりまず、透析中事故無きよう「安全運転」を心掛ける
その上で
今のこの、在宅血液透析という"恵まれた"透析環境を、引き続き維持できるよう
イチ患者としてやれることを、粛々を行ってまいります。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。