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在宅血液透析 腎臓移植 透析全般

【腎移植と透析】二つを経験したからこそ身についた、私の❝公衆衛生リテラシー❞

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現在、厚生労働省HPには

「新しい生活様式」に関する情報が掲載されております。

新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました

内容を拝見すると、最初に登場する下記項目

(1)一人ひとりの基本的感染対策

□外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスクを着用

□家に帰ったらまず手や顔を洗う。できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる。

□手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う(手指消毒薬の使用も可)

現在の自分の「生活様式」と照合してみると

100%、とは言わないまでも

大体できているかな、と。つまり

此度の「新しい生活様式」、私にとっては

「❝従来通り❞の生活様式

である、ということ。

2002年に生体腎移植手術を受けてから、在宅血液透析を行う現在まで

重要

  • 外出時にはマスク着用(特に人混みでは厳守)
  • 帰宅時の手洗い・うがい
  • 外食時、食事前の手洗い・うがい

この約20年弱、徹底、日常化しています

ただ、当然のことながら

初めから現在の生活習慣に至ったわけではなく

自分の病気のことを理解し、自分の身体のことを理解しながら

「今自分がすべきことは何なのか」を、常に考えて20年過ごしてきた

という感じです。

そこで今回は

2002年の生体腎移植手術以降から、在宅血液透析をする現在に至るまで

ポイント

  • どのように、私自身の感染対策への意識が変わっていったか
  • どのように、現在の公衆衛生リテラシー持つ(もちろん十分ではないが)に至ったか

記憶がやや曖昧な部分はありますが、少し振り返ってみたいと思います。

これから腎移植手術を控えている方々、腎移植手術を希望している方々

現在透析、特に施設血液透析を行っている方々

もちろん、皆様それぞれ高い自己管理意識はお持ちでしょうが

少しでも情報の共有が出来れば、幸いです

【腎移植と透析】二つを経験した私の❝公衆衛生リテラシー❞

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生体腎移植手術後

急性期

移植手術を受けるにあたり

術直後は特に、免疫抑制剤を大量に服用、投与するため

自己免疫は劇的に低下すること、また

術後急性期が過ぎ「安定期」に入っても、免疫抑制剤の服用は「永久的に」続く

つまり

健常な方に比べて、自分が❝易感染宿主❞になること

このことについては

担当医師や看護師、移植コーディネーターから話を聞き

自分でも免疫抑制に関する専門書を購入するなどして

情報として頭には入ってはいました。

今、当時を思い返すと、机上で入れた

自己免疫が落ち、ウイルスに感染し易い」という情報が

必要以上に自分の頭の中で危機感を増大することとなり

ウイルスに対し、過剰すぎる反応を示していたように思います。

上手くマインドコントロール、出来ていなかった

当時

私とほぼ同時期に腎移植手術を受けられた患者さん達は

術後3~4日は、ナースステーション近くの専用個室に入院するも

それを過ぎれば、4人部屋への移動を病院サイドから提案されます。

殆どの患者さんは、4人部屋へ移動していましたね。

個室は差額ベッド代がかかりますから。

しかし、外部ウイルスに過剰になっていた私は

「4人部屋なんてとんでもない!」

との思いで、個室入院を続けました。

その分、医療費はかなりかかったと思います。今は亡き親父には感謝です。

メモ

  • 個室内でもマスク着用
  • 個室内でも手洗い・うがいの徹底

ある日

うがいをしているところを、当時の婦長さんが見ておられ

「うがい薬いれすぎよ」

と指摘されました。

ヨードのうがい薬を使っていて

(一回のうがいに原液一滴二滴で十分なこと、今では承知していますが)

うがい薬の入った容器をギューと押して、その原液を相当量入れてました。

婦長さん曰く、「扁桃にある自分の免疫も死んじゃうよ」と。

(分かりやすいような表現で説明してくれたんだと思います)

今思い返せば、あの量でうがいしたら、喉、逆にやられるな、と・・・

更に、婦長さん

「あまり自分を防御し過ぎると、かえって弱くなっちゃうよ」とも。

これも、過剰反応を示す私を見ての、婦長さんなりのお心遣いであって

この言葉を真に受けて

❝マスク不要❞、❝手洗い・うがい不要❞

ということにはならないわけですが。

そんなこんながありながら

「現実的な感染予防」を施すよう、徐々にシフトしていくわけですが

それでも、❝決め通り❞といいますか

急性の拒絶反応は出て

それを対処したと思ったら、今度は

サイトメガロウイルス感染症にもかかりました。

その間、免疫が急激に落ちたことで

治療済の歯の歯槽骨もやられてしまい、かなり痛い思いもしました。

退院後も

メモ

  • 拒絶反応治療であるパルス療法、血漿交換のため
  • 免疫抑制剤の副作用である骨髄抑制による好中球減少症のため等

入退院を繰り返しました。

マスク着用、うがい手洗いの徹底をどんなにしていても

腎移植レシピエントは、かなりの❝易感染宿主❞であること

これでもかと痛感させられました。

ただ、だからといって投げやりになることはなく

❝とにかく自分に出来ることは徹底しよう、病気は先生に任せよう❞

との思いで、日々を過ごしていました。

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安定期以降

術後数年間、状態がすこぶる良い時期は、もちろんありました

クレアチニンやBUNの値もあまり変動なく

免疫抑制剤の服用量も、徐々に減薬されました。

プライベート面

20○○年には

念願だったロンドンへの短期留学を果たしました。

「短期留学」といっても、たったの1カ月。

指定された語学学校へは、最初の1週間しか通わず(駄目な生徒です)

もっぱら、サッカー三昧でした。

当時のロンドンの街は(他マンチェスターやリバプールも)

個人的印象としては、公衆衛生に関しての国民意識は

日本のそれより、やや低いかな、というものでした。

ロンドン市内の移動のほとんどは、地下鉄かバスの移動なのですが

当然、マスク着用は必須

周りでマスク姿の人など、全く見ませんでしたので

マスクしたアジア人は、彼等には珍しく映ったでしょうね。

とはいえ、せっかくのロンドン。

好きなサッカー、プレミアリーグを生観戦しない手はありませんので

マスク着用で

1カ月の滞在で約10試合(チャンピオンズリーグ、リーグカップ含む)

今でいう「3密」の中、生観戦することが出来ました

人生観を少し変えたひと時でした。

仕事面

ロンドンからの帰国後

運よく大手メーカー(自分で言うのも変ですが、超がつく世界的に有名な会社)に

障害者枠ではありますが採用され、そこでご厄介になりました。

毎日、片道約1時間の電車通勤

満員電車必至の某路線なので

ここはさすがにグリーン車通勤をしてました。その分費用はかかりますが。

グリーン車とはいえ、途中駅から車内は満席になるので

車内でのマスク着用は厳守

出社してまずすることは、自分の机やPC含め

身の回りのものをアルコールティッシュで拭き、しっかり除菌してました。

職場環境ですが

ワンフロアが複数部署に区分けされていて、そこに

どうでしょう?100人以上はいたでしょうか

一つの❝島❞の中で正対する席との間には仕切りはあるものの

フロアそのものは、文字通りのワンフロアなので

今でいえば「3密」に近い状態。

よって

仕事中も、始業から終業までマスクは着用

お昼ごはん前の手洗い・うがいのみならず

それ以外の時間帯でも、こまめにうがい・手洗いしていました

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透析(在宅血液透析)~現在

透析開始当初は

「もう免疫抑制剤は飲んでいないわけだし、大丈夫っしょ!」

と、今思えばとんでもない間違った認識をしておりました。

間違った認識を改めてくれたのは、実はこの「ブログ」です

今年の初め頃から投稿開始。

❝今自分に出来ること、自分だから出来ること❞

このことを考えた時

ポイント

  • 生体腎移植手術をし、その後、移植腎廃絶
  • 現在、在宅血液透析をしている自分

というところに、意識がフォーカスするに至りました。

記事を投稿するにあたっては

決して不確かで間違った情報を公開してはいけない

今まで蓄積してきた自身の病気や治療に関する情報を棚卸し、整理するため

専門家向けの論文記事や、海外記事にも、目を通すようになりました。

特に、コロナ騒動となってからは

自己免疫や感染症に関する情報を、見聞きする機会が増えました。

そのことによって、透析患者の免疫機構についても学ぶことができ

先に述べました

「もう免疫抑制剤は飲んでいないわけだし、大丈夫っしょ!」

といった間違った認識を、改めることが出来ました

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まとめ

thanks

重ねて申し上げることですが

「新しい生活様式」がさけばれる今日のような状況下になる前から

マスク着用、うがい・手洗いは

私の場合は、当たり前の生活習慣となっておりました。

根幹にあるのは「危機意識」だと思います。そしてその「危機意識」は

自身の抱えている病気のこと、そのことによる身体の脆弱性について

(ただの素人が偉そうなことは言えませんが)

出来る限り自分自身で学ぼうとしてきたから、だとも思っております。

今は

病気と自分の身体と、周辺環境を正しく知り、理解した上で

いたずらに恐れるのではなく

「正しく恐れる」よう、心掛けています

今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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