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在宅血液透析 流れ

【在宅透析の流れ】自己穿刺などの❝メイン業務❞の陰に隠れがち、でも大切なHHDの❝サブ業務❞をご紹介

2020年6月3日

medical,equipment,

現在、施設血液透析を行っている患者さんで

在宅血液透析の導入を検討されている方

その多くの方がまず心配されるのは、おそらく自己穿刺でしょう。

ただ

患者自身が在宅で血液透析をやるとなると

血液透析に関わる❝メイン業務❞の陰に隠れた多くの

❝サブ業務❞があります

これらの❝サブ業務❞も、正しく確実に行わなければ

在宅血液透析は成り立ちません。

今回はそのいくつかをご紹介します。

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【在宅透析の流れ】自己穿刺などの❝メイン業務❞の陰に隠れがち、でも大切なHHDの❝サブ業務❞

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これについては下記過去記事をご参照下さい。

透析前・後の除菌作業

透析を始める前、正確にはプライミングを始める前

使用するテーブル及び透析用リクライニングチェアを

アルコールティッシュを使ってくまなく除菌します

施設透析のような不特定の人が入れ替わるわけではないですが

医療行為をする場所であることには変わりないので。

また

透析が終わり、透析機器内の自動洗浄を入れる前に

透析機器及び機器周りを

同様にアルコールティッシュで除菌します

次亜塩素酸及び酢酸を使用した自動洗浄は、あくまで機器「内」なので

機器の「外周り」も、しっかり除菌します、大切な医療機器ですから

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透析経過表への記入

施設透析では、病院スタッフが

決まった時間にバイタルの計測を行い、結果を経過表に記入してくれます。

バイタル数値及び除水積算量、除水速度、血流量、ヘパリン量etc

計測時点での数値が、透析機器からオンラインで❝飛んで❞くれれば超楽なのですが

現状まだその仕様にはなっていないので

在宅の場合は、患者自身で諸々の数値結果を経過表に手書きしていきます

(患者データの双方向のやり取りも可能となっている点、下記過去記事ご参照下さい)

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医療廃棄物処分の準備

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透析が終わるとホッとしたいところですが

在宅血液透析の場合は、使用済のダイアライザー、血液回路、生食袋、ヘパリン容器等を

透析機器から外し、医療廃棄物として自治体に処分してもらうため

一つにまとめておく必要があります。

全てが繋がっているダイアライザー、血液回路、生食袋、ヘパリン容器等を透析機器から外し

それらをコンパクトにまとめます。

コツは

ダイアライザーを「芯」に、まずは生食袋を巻き付け

残った長~い血液回路を、グルグル巻く付けていきます。

(ヘパリン容器は適当に巻き込まれます)

導入当初は、作業が多少モタモタしましたが、慣れてくると

自分なりの❝作業導線❞みたいなものができます。

在宅医療の廃棄物処分について

少し尺頂きます。

在宅血液透析で出た医療廃棄物の処分については

各自治体によって、対応が異なる、とのことです。

結論を先に申し上げると

我が家では「燃えるゴミ」として、自治体に回収してもらっています。

自治体担当者からOKサインを頂いているとはいえ、外からは絶対見えないよう

コンパクトにまとめた使用済み備品を、新聞紙で二重三重に梱包し

さらに、自治体指定のごみ袋に入れて、燃えるゴミの日に出しています。

ここから先の部分は非常にデリケートなところで、正直話ずらいことではありますが・・・

在宅医療の廃棄物処分については「各自治体による」とのことなので

処分可能か否かは、患者自身が自治体の窓口に行って❝交渉❞します

前述に「自治体担当者からOKサインを頂いている」と申し上げましたが

導入初め、自治体窓口に出向いた時の、自治体側対応の印象としては

「多分、どんなモノか分かっていないだろうな」というものでした。

自治体担当者がイメージしやすいようにと

管理病院から、使用済み透析備品の画像を頂いておりまして

「それを窓口で見せれば多分大丈夫」とのことでしたが

当時のご担当者様、恐らくよく実態がわからないままOKを出したように感じましたが

それも仕方のないことだな、と。というのも

私が導入した約8年前、近くの透析クリニックに

有事の際の受け入れ等について、お話を伺いにいったことがあるのですが

血液透析施設のスタッフでさえ

「家で透析?腹膜ですか?」といった反応でしたから。

同時の役所の職員の方は「血は含まれていませんか?」と

そこだけが気になったようで。

「生食で流している」とは説明したものの、だからといってそれが

「在宅血液透析の医療廃棄物」であると理解したようには、思いませんでした。

もちろん、当時から約10年弱が経過しているので、状況は変わっているとは思います。

しかし

在宅血液透析患者の全国的な数は、未だ1,000人を超えていない現状を考えると

首都圏ならまだしも、地方へ行くほど、HHDの認知度は低いと考えた方が妥当でしょう。

(あくまで個人的見解ですが)

患者としては、ゴミを自治体に回収してもらえないと

患者自身が毎回病院へ運ばないといけなくなるかも。よって、言い方は少々乱暴ですが

理由はどうあれ、自治体担当者様にOKサインは是が非でも頂きたいところです。

(追伸)

ちなみに、穿刺に使用した「金属針」についてだけは

管理病院から支給された専用の容器に入れて、外来時に持って行きます

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薬液補充

透析が終わると毎回

透析機器内が自動洗浄されます。(開始ボタンは患者が押します)

洗浄には次亜塩素酸、週に一度それに加え酢酸が使われます。

透析機器の背面に次亜塩素酸・酢酸を入れる専用の容器がありますので

そこへ随時補充します

うっかりして忘れがちな方は、「毎月いついつ」と言う風に

決めてしまった方がいいかもしれません。

ちなみに

次亜塩素酸・酢酸、二種類の薬液をそれぞれ

間違った容器に注いでしまうことは、禁忌です

有害なガスが発生するようです。(化学は門外漢なので詳細は不明)

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採血

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ほとんどの施設透析では

患者は月に一度(※患者によりスパンは異なるかもしれませんが)透析前・後で採血を行い

血液検査結果を主治医が診てから、患者へフィードバックが行われると思います。

在宅血液透析の場合はどうするか。

月一度の外来があるので、そこで採血をするかとおもいきや

採血も在宅で、患者自身が行います

どうやって行うか。

専用の針を使って透析前、後に採血し

お借りしている遠心分離機で、採血を「血球」と「血清」とに分離し

緩衝材に包み、宅急便で検査機関へ郵送します。

採血結果は、外来時で分かることになります。

導入当初、郵送中の不可抗力?により

採血結果に不具合(ある項目が異常値)が生じること、たまにあったので

現在は

遠心分離機で分離された血清❝のみ❞を

専用スポイトで吸入し、専用容器に入れ、郵送しています

採血は、出来るだけ外来日に近い日に行います。

検査機関への輸送が土曜日・日曜日を挟んでしまうと

せっかくの採血が❝煮詰まって❞しまうので(適当な表現が見つかりませんでした・・・)

出来るだけ週の頭、私の場合は夜透析をするので

日曜日の夜透析時に採血、翌月曜日郵便局へ提出しています。

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まとめ

thanks

こうして見ると、意外と

細々したことがあること、あるものです。

「在宅血液透析」と一口で言っても

その最初から終了まで、メインの手技からサブの業務まで全て

患者自身が行います。

と、かくいう私ですが

サブ業務のいくつかは、妻のご協力をかなり受けてしまっております。

「あれ取って」「あれやって」という風に・・・

自己穿刺に代表されるような、患者自身と医療機器が❝繋がる❞部分については

100%患者自身の手で行いますが

今日挙げさせて頂いたサブ業務については、特に現在の私の場合

妻の協力無くしては成り立ちません。

いつもありがとう、そして

今日もまた、よろしくお願いします

今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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