"「健康であること」を超えた新たな価値の創造を目指す"
ウェブメディア「Beyond Health」2021/07/20の記事
Twitter上、特に腎内科医療に携わる医師、臨床工学技士さんの間で
注目されています。
日本発の夢のある事業!✨
「在宅透析」を手軽に、水道配管レスの小型装置開発を目指すワケhttps://t.co/k0a52DytIi
— Dr. おかめ◎腎臓YouTuber (@Dr_okame) July 21, 2021
これ!!
実現したら凄すぎるんですけど!!
ってか、ぜひ実現してほしい! https://t.co/lHWwvSBYuZ— 内科医たけお🌻からだと心のお医者さん (@NaikaiTakeo) July 21, 2021
期待しかない。https://t.co/1l6yi46pEn
— abejiii (@abejiii1) July 20, 2021
私は、ただの透析患者つまり、医の素人。
ですが
現在自分が施行する在宅血液透析(HHD)の装置については、必然的に興味を持ち
過去に、海外のHHD用装置メーカー2社をリサーチし、ブログにまとめました。
それらの情報と
現在HHD患者として、毎日の透析生活を経る中で感じること等を踏まえ
当該記事の内容の、何が画期的なのか
患者目線での率直な感想(※多少のツッコミも💦)などを
Table of Contents
【在宅透析の機器】北里大発スタートアップが目指す"⽔道配管レス"HHD用装置開発
はじめに(Physiologas Technologiesとは?)
今回の主役である"Physiologas Technologies"とは…
北⾥⼤学発のスタートアップ。
ウェブメディア「Beyond Health」2021/07/01記事によると…
1億4000万円のシードラウンド資金調達を完了した。
(引用元:ウェブメディア「Beyond Health」2021/07/01の記事
とあります。
※"シードラウンド"とは、新規ビジネスのスタートアップ時期に行われる資金調達のこと。
元々、北里大学では
一酸化窒素や硫化水素といった"生理活性"を持つガスの「医療応用」に
長年取り組んでおり、実用化も見据えて研究を進めていた、とのこと。
("「在宅透析」を手軽に、水道配管レスの小型装置開発を目指すワケ"より)
記事中には…
一酸化窒素や硫化水素などのガスには、血管の弛緩や血小板の活性化抑制、細胞保護などの効果があることが知られている。
(引用元:ウェブメディア「Beyond Health」2021/07/20の記事
とありますが、私には「知られて」おりません😂
- "一酸化窒素"とな何か?
- "硫化水素"とは何か?
- "生理活性"とは何か?
バリバリ文系の私には、サッパリわかりませんし
この点をさらに知りたい!という意欲が湧きません💦
興味のある方は、各自でお調べください。
プロジェクト立ち上げの背景(HHDを取り巻く環境)
「医療機関で透析を受けると浴槽一杯に近い毎回120Lの水を使う必要があるが、それを5L以下に減らすことを可能にする新しい透析のデバイスを開発している」
(引用元:ウェブメディア「Beyond Health」2021/07/20の記事
在宅血液透析では、大量の水を"消費"することは、よく知られている。
我が家も、HHD導入前/後で「水道料金」は随分"跳ね上がった"と思いますが
その点、家族皆あまり気にしておらず…(※決して裕福な家庭ではないですよ!!)
無頓着な我が家と違って、水道光熱費をシビアに管理しているご家庭様が
もしHHDを導入したら「マジ!?こんな高くなるの!!」となると思います。
"120L⇒5L以下"
これが実現したら、非常に「お財布に優しい」装置となる。
この、透析中に使用される水を"120L⇒5L以下"とするのを可能にするには
「透析液の再利用」
とのことですが
当該記事では、その仕様や仕組みについての記述は、見当たりませんでした。
もっとも、説明されても、私には理解できないでしょうか…。
当該コンソール"の、何が画期的なのか?
⽔道配管レスの装置開発に成功すれば「世界初になる」
(引用元:ウェブメディア「Beyond Health」2021/07/20の記事
(画像転用元:株式会社Physiologas Technologies)
確かに…
米国透析機器メーカーNxStage社製で"生成済の透析液"を使用するタイプのコンソールでも
さすがに排水は必要なようです(👇05:30~"Secure Waste Line Extension" )
「"生成済の透析液"を使用するタイプ」というのは
「PureFlow SL」を使用しない場合
と言い換えてもいいかもしれません。
一袋5㍑の透析液パックを、点滴棒に複数個ぶら下げる様は、衝撃的です。
(上記動画0:00~0:50/03:30~04:55)
米国透析機器メーカーNxStage社製品「System One」について興味ある方は
下記ブログをご参照頂ければ幸いです👇
まとめ(現役HHD患者として思うこと)
「在宅で血液透析を受けることで、通院の必要がなくなり生活の自由が増える。透析回数も増やしやすくなり体の毒素が十分に除去されて体調もよくなる。結果、透析治療導入前と同じ水準のQOLを保てる」
(引用元:ウェブメディア「Beyond Health」2021/07/20の記事
確かに、仰っていることは至極ごもっともで、間違いところでしょう。
ただ、HHD導入から8年を経過して思うこと。
欧米で在宅血液透析の普及率が高い理由の一つとして
自分のことは自分でやろう『Do It Your Self !』のスピリットが根付いてるからだ
という方がいらっしゃいます。
(イチ素人イチ患者が偉そうなこと言えませんが)
在宅血液透析の"裾野"が広がっていくには
ハード面の進歩だけではなく、患者の意識といったソフト面の向上
"自分でやれることはやろう"という意識改革も必要ではないか。
これは下記ブログ内の一節です👇
多くのCKD患者にとって
HHD用コンソール、つまりハード面の開発・進歩は、ある種の光明ではある
これは間違いない。
一方で
実際にそのコンソールを扱うのは、患者自身。
そしてなにより
「在宅血液透析を導入する」というからには
「自己管理を徹底致します」とのソフト面での担保は必要と、私は思っていますし
ある意味"そこ"が、HHDを継続する「肝」だと。
加えて、在宅血液透析を導入するということは、患者本人のみならず
"介助者の人生をも変える"
ということ。
CKD患者にとっての、食事制限をはじめとしたある種の"行動制限"
「あれは駄目✖、これは駄目✖」
相手が医師とて、患者サイドからすれば、言われて良い気分はしない。
在宅血液透析導入に関しても、同様
「自己管理の徹底を!!」と、医療者側から声高に言われても
わかっちゃいるけど、なんだかスーッと言葉が入ってこない、かも。
その意味で
非医療者で、単なる透析患者、イチ在宅血液透析患者の私が
実際に経験・体験して感じること/感じたことを"ストレートに"表現することは
そこに情報の「生っぽさ」があって、そこに一定のニーズはあるのかな
今の活動に一定の意味はあるのかな、と思うわけです。
専門家に任せるしかない領域(ハード面)は、文字通り専門家にお任せするとして
患者サイドは、患者自らが『Do It Your Self !』スピリットを育む努力をする。
決して簡単ではないミッションだと、私は思います。