ブログリーダー・フォローバナー(読者向け)

腎生を善く生きる - にほんブログ村

未分類

【医療情報とメディア】"患者"が求める、ネット上で「医療者」が発信する情報の《質》

2021年2月23日

doctor,

私は現在

在宅血液透析及び腎移植に関して、それを経験した患者目線のLIVE感ある情報

を発信する活動を行っております。

その活動過程で

『医』の専門家である医師はじめ医療従事者の方々が発信する情報を

TwitterやYouTubeといったオンライン・プラットフォームを通じて目にします。

私が生体腎移植手術を受けた2002年当時は

患者が必要とする医療情報へ患者自らアクセスする手段は(主治医を除いて)

書籍を購入し読むことが主で

現在のようなネット環境を通じて医療専門情報へ

容易にアクセスするような状況にありませんでした。

医療情報を取り巻く現在の環境は、一見すると患者はじめ

病気とは(今のところ)縁遠い一般の"健常者"にとっても好都合に思えますが

コトはそう単純ではなさそう。

正誤入り乱れたネット上の医療情報に翻弄される『医』の素人

「正しい医療情報を発信せねば!」と、現状を憂い孤軍奮闘する一部の医療従事者の方々。

一方で

TwitterやYouTubeで医療情報を発信する医療従事者に対し

ある種の警鐘を鳴らしたり、ブレーキを促す同業の医療者の方々

先日、YouTubeチャンネル『SNS医療のカタチ』で

「医療者とメディアとの関わり合い」について、参加された医療者・メディア関係者

それぞれの立場から語り合った動画が、アップされました。

そこで語られた内容は

「医療者とメディアとの関わり合い」についての"現在"と"未来"に対する

よりマクロ的な考察(と私には感じた)。

それがひいては"非医療者"にも還元されると、頭では理解しながら拝聴していたのですが…

今まさに進行形で病気と対峙するイチ患者の私としては、正直

"取り残された感"

がありました。例えていうなら

メーカーでいうところの「設計/製造」サイドの話がメイン

  • 自社及び主力商品の特徴(強み/弱み)は?
  • 主力商品の販売戦略は?

といった点に主眼が置かれ、「営業」サイドの話

  • 市場/顧客が何を求めてるか?※私は顧客を「患者」に置き換えて考えてしまいますがね。

の部分が"抜け落ちて"るように感じました。

(ご登場された方々皆優秀なので"抜け落ちた"のでなく、今回敢えて挙げなかっただけでしょうが…)

何より、皆様がお話されていることは、どこか眩しすぎて…

そこで今回は

"私"が求める、ネット上で「医療者」が発信する情報の《質》について書いてみようと。

注意!
  • 患者一般が求める《質》ではありません
  • 健常者一般が求める《質》でもありません

「私」つまり

学生時代「慢性糸球体腎炎」と診断され、以後

慢性腎炎から慢性腎不全

先行的生体腎移植

移植腎廃絶

現在(アラフィフ)、在宅血液透析導入8年目

人生の半分以上を、患者として病気と向き合い続けてきた「私」が求める

ネット上で「医療者」が発信する情報の《質》です。

したがって、読者の方々に同調を求める類の内容ではありません。

多少"毒舌"も混じるかも💦

色々なことを差っ引いて、お読み頂ければ幸いです。


【医療情報とメディア】"患者"が求める、ネット上で「医療者」が発信する情報の《質》

"専門性"と"権威性"

「医師」「患者」「一般健常者」

この三者の関係性について、私は下記図のような構造で"良し"と思っています。

 

つまり、TwitterやYouTubeといったオンライン・プラットフォーム上においても

医師単独発信及び同業医師との相互発信される情報は「専門性」があり、且つ

医師としての「権威性」は保持したままでいて欲しい。

患者自身が知るべき医療情報については、先ずは患者(私)が

医師単独発信及び同業医師との相互発信される「専門医療情報」を参照しにいく、つまり

患者自身の抱える疾患について、治療法・投薬について

能動的に参照する(学ぶ)姿勢は求められると思っています。

医師としての「専門性」と「権威性」加えて

「鮮度」を兼ね備え"正しい医療情報"を提供しているとして

私が視聴し参照(勉強)させて頂いているYouTubeチャンネルを二つほどご紹介。

『緩和ケアちゃんねる・かんわいんちょー』

『米国内科専門医 安川康介の医学チャンネル』

そこで医療従事者の方々にお願いなのですが…

患者(私)が能動的に自身の抱える疾患について、治療法・投薬について学んだ結果生じる

疑問・質問を受け付ける"窓口"は設けてもらいたい、その姿勢も示して頂きたい。

何卒宜しくお願い致します。

目次へ戻る

"『医療』のバラエティー化"

医師が「専門性」と「権威性」を顕示する上記構造では

日常的に病と(現状)縁遠い一般健常者は

敢えて医師による専門医療情報を参照する機会はあまりないし

当事者もその必要性はあまり感じないのでは、と勝手ながら推察します。

しかし、"医療系YouTuber"の出現により

一般健常者にとっても『医』が身近なものとなりつつあるようです。

一般健常者にとって「専門性」且つ「権威性」により敷居の高かった『医療情報』が

"医療系YouTuber"を通じて馴染みやすい領域になったのかもしれません。

これを【良い】ととるか【悪い】ととるか。

ここで、私の立場をハッキリさせておきますが

私個人としては"『医療』のバラエティー化"はあまり好ましくないと思っております。

炎上覚悟で少々"毒吐き"ますが…

TwitterやYouTubeといったオンライン・プラットフォームを通じて

「権威ある立場」で「専門的」且「鮮度ある」正しい医療情報を発信する『医師』

"医師免許を持ったYouTuber"

と、私は明確に差別化しております。

(どのYouTubeチャンネルか、など口が裂けても言えませんが…)

医大を卒業し医師国家資格を持った人であれば

場合によっては

現役の医大生でも発信できる程度の医療情報でも

ある一定数の一般健常者にとっては

「ちょっと難しい、けど何かためになりそう」なものかもしれませんが…

自身、病と日々向き合い、能動的に『医』について学んでいる患者にとっては

(少なくとも私には)一種のバラエティー番組でしかない。

今やYouTube界隈は、バラエティーのプロ達がしのぎを削る群雄割拠の様相を呈しています。

そこに、医師国家資格を持つもバラエティーの世界では所詮アマチュアが参戦して

勝負になるんでしょうか?

数年前、PerfumeがTikTokに動画をあげた際、多くの視聴者の方が

プロとアマの格の違いを見せつけられたこと、ありましたよね。

"医師免許を持ったYouTuber"の動画を見ると

バラエティー界のプロとのクオリティの歴然たる差を前に

正直、(私は)見るに堪えません。

注意!

再度お断りを致しますが

上述したような病気との関わり合いを(現在も)持つ「私」はこう思っている、というだけ。

"医師免許を持ったYouTuber"の出現そしてその活動は

今まで全く『医』に関心を持たなかった一般健常者の方々に

ヘルスリテラシーへの意識を変えさせた、という"功績"は少なからずあること

"チャンネル登録者数"や"動画再生回数"が証明していると思います。

目次へ戻る

『医療者とメディア』における一つの"光明"

"『医』のバラエティー化"はあまり好ましくない、とのイチ患者の立場からして

『医療者とメディア』特にYouTubeにおける一つの"光明"を見た動画がございます。

『Nバク【頑張るナースに捧ぐ】』

もう一度、先に提示した図をご参照下さい👇

「患者」と「患者」は相互発信・相互依存の関係にあります。

なぜこの関係が成り立つかというと

互いに、同じ病気を抱える者同士通じ合えるという

「共感」意識が根底にあるがゆえではないかと思うのです。

"Nバクさん"(敬意を表して)のチャンネル紹介には下記のような記述がございます。

看護師ツライ・辞めたい・ストレス・・・
そんなことを感じながら働くなんて絶対もったいない!

少しでも素敵な日々を過ごせるような
明日から元気に仕事行けるような
そんなチャンネルを目指します!!!!!

(引用元:『Nバク【頑張るナースに捧ぐ】』Nバク自己紹介)

自身現役看護師であるNバクさんが、同じ現役看護師へ向けた動画。

そんな動画を日々精力的に発信するNバクさん及びその発信動画に、現役看護師の方々は

「共感」と「リスペクト」の念を感じているだろうと推察します。

補足

Nバクさんが「共感」と「リスペクト」を集める要因として私は(独断と偏見ですが)

その「声」と「イラスト」もあると思ってます。

落ち着いた語り口でありながら、時折見せるウィットに富んだ"ツッコミ"

そこには、先述した"医師免許を持ったYouTuber"のような"イタさ"は感じられません。

"ご本人さん登場"は、視聴者によって好みがわかれるところ

場合によっては、それすら"イタさ"を感じさせる要因となりえる。

「イラスト」により、Nバクさん像をどう描くか視聴者の自由、どちらかと言えば

その落ち着いた口調と相まって、非常にポジティブなイメージを持たれているのではと。

一つの"光明"を見たというのは、「共感」の部分。つまり

「患者」が「医師」に対して《共感》の意を抱けることが出来れば

「医師」がどんなに専門的で権威的な立場で正しい医療情報を発信をしても

「患者」は今よりも能動的に『医』を学ぶのではないか。

(少なくとも今より『医』に対し関心は持つのでは)

ただ

「医師」が「患者」からの《共感》を得ようと思うあまり"山を下り過ぎて"頂きたくはないですね。

そこのさじ加減を誤った結果、多くの"医師免許を持ったYouTuber"が増えても困る。

"「共感」獲得のための仕組みをどう構築していくか"

そんな大それた問題に対しての解、イチ素人イチ患者の私などは到底持ち合わせてはいませんが…

目次へ戻る

まとめ

先にご紹介した『緩和ケアちゃんねる・かんわいんちょー』大津医師が、以前Twitterで

医学的にはかなり怪しい動画が

現在のGoogleのアルゴリズムでは高い支持を得てしまうことを憂いておりました。

これに対し私は下記のようなリツーイトをしたのですが…

Googleのアルゴリズムに対し、どうやら私、少々買いかぶりしすぎていたようで

現状はかなり厳しいようです。

私のリツイートにあるように

動画と「エンタメ」は不可分ゆえ、必然的により刺激的なものが"高評価"を得る。

そこに

  • 情報の正誤は問われない
  • 医師としての知識の「専門性」「権威性」、情報の「鮮度」も問われない
  • 派手な演出と"釣りサムネ"に時間と労力を投じた者が評価される

だとしたら

『医療』の領域は本来、YouTubeというプラットフォームとは相性が悪いのでは?

とすら思ってしまう。結果

医師として専門的且つ鮮度の高い情報を発信しようとする方々は

"前向き"にYouTubeという壇を降りるという

私個人としてもあまり好ましくない流れになる可能性も否定できない。

「正しい医療情報を発信せねば!」と、現状を憂い孤軍奮闘する一部の医療従事者の方々に

医療とメディアとの正しい関係性の構築という任を全て負わせていいのだろうか。

上記は、新妻医師のツイート。

当初私は「理想論」としていましたが、そんな甘ちゃんなこと言ってる場合じゃないのかもしれませんね。

黙ってただ待っていれば欲しいものが手に入る、情報も例外なく…

この状況に慣れてしまった私たちが自ら、自らに必要な情報を学び収集し

その情報の正誤を判定する、かなりハードルは高いですね。

今後も、一部の医療従事者の方々の孤軍奮闘ぶりを注視しつつ、私も微力ながら

イチ患者として思うところは、積極的に発信していこうと思います。

今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。



目次へ戻る

ブログ村ブログパーツ(PV)

-未分類

Copyright© 腎生を善く生きる~在宅血液透析患者の"リアル"~ , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.