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在宅血液透析

【2024年5月】在宅血液透析外来報告(在宅血液透析支援システムの現状と課題)

月1回の「在宅血液透析外来」へ行ってまいりましたので

その報告を致します。

検査結果(項目抜粋)

※先月(2024年4月)在宅血液透析外来報告は下記動画参照👇

マンシェット交換(血圧測定不良により)

外来日から、遡ること2週間強

透析中の血圧測定中に、これまた見慣れない警報を目にしました。

「【警報】C11 カフホース点検」

実は、これよりもさらに以前から(細かい期間は忘れた)

血圧測定時に腕にかかる「圧」が弱い

正確には、「圧」が上昇する勢いが落ちている、との感覚を覚えていました。

血圧計の「圧」上昇の勢い低下と直接の因果関係があるかは不明ですが、同時期から

血圧の測定値と、私自身の"感覚"とにズレがある気がしてました。

最近、「最高血圧下限警報」が良く鳴るな、と。

「最高血圧下限警報」最高血圧が「100」を切った時に鳴る警報ですね。

血圧低下は水の"引きすぎ"とも関係していることから

同警報が鳴ると同時に、除水は自動停止し

除水を再開するには、同警報をリセット(警報音を止めただけではだめ)しなければならない。

これまで、血圧低下(最高血圧下限警報発報)と自身の気分不快とは、ある程度シンクロしているとの体感だったことからすると

最近は、血圧測定結果は"低い"が、身体はそこまで不快感はないぞ、という

血圧測定値と体感とのズレがあるな、と。

それを裏付けるかのように

家庭用の血圧計で測定してみると、約+20程度の開きがあったのです。

(※勿論、超精密機器であるコンソールと家庭用血圧計では、どちらが正しいか、とは一概には言えないが…)

したがって、これはあくまで患者の自己判断ではありますが

最高血圧下限警報により止まった除水を、警報リセットし、除水を再開し

予定通りの透析を、この数週間行っていた、というのが現実でした。


マンシェットの接続部の画像を見てみると、素人でも劣化を確認できますよね。

この画像を撮影したのは、5月中旬頃に、慌てて撮影したもの。

我ながら、時機を逸したな、と…

もう少し早く、このマンシェットの劣化を気づいていれば

もっと早く、クリニック側にご報告できたのに…

案の定

機器メーカー担当者曰く(※5月中旬に機器メーカー担当者が来訪した件は、次のブログ参照)

マンシェットの接続部からエアが漏れている、と(私も漏れを指で確認)。

翌日の外来日、新しいマンシェットを頂き

自宅に戻り自分で、古いものを外し、新しいのを接続しました。


新しいマンシェットに変えて、血圧測定時にかかる「圧」の上昇具合も「圧」の強さも、申し分ない。

これで、正しい血圧が測定できる!

と思ったのも束の間、依然として血圧は、体感より低め(最高血圧下限警報発報)。

測定される血圧値は正しいものである、との大前提で医療者も患者も諸々判断するものを

その前提が崩れるとなると、これは困る…

もっとも

医師は、血圧値のみをもってDWを設定しているわけではないので

素人が一足飛びに「血圧が狂ってちゃ、DWも狂っちゃう!!」とする発想は飛躍し過ぎか。

血圧に関しては、しばらく様子見

値と体感との、微妙なすり合わせをしながら経過を見るとしよう。

在宅血液透析支援システムの現状と課題

2024年4月5日㈮、「株式会社トマーレ」の"在宅血液透析支援システム"が導入されてから

約2週間の、システムと"手書き"併用期間を含め

2カ月弱が過ぎました。

その間の透析は、4月:22回、5月:20回(23日現在)

患者として実際利用してみて、正直思う所、多々あります。

既にお話済ですが

患者の母数が、なにせ少ないので※2022年末時点患者数:827人/透析患者全体の約0.2%(一般社団法人 日本透析医学会HP参照)

必要なシステム開発等に投入できる予算に、限りがあることは容易に推察されますが

限られた財源、限られた人材等のなかで

在宅血液透析患者の治療環境を良くしよう、とする関係者様方のご尽力に

改めて感謝申し上げます。

が!にしても!

「これは、どうなの?」

と、実際利用する患者の立場として、少々首を捻りたくたなる部分、ままあるのが正直なところ。

私個人的に「これは、駄目でしょ⁈」という点、それは

透析中に発生した「警報」が、全く記録に残らない、という点。

正確には、システム(アプリ)に【警報一覧】の項目はあるのです。

あるのですが、そこに記録が残る「警報」が

「静脈圧上限(下限)警報」のみ!!

静脈圧の警報も大事ですよ、大事ですけど…もっとあるでしょう「最高血圧下限警報」とか…

実は、この4月末から5月末の1カ月、「最高血圧下限警報」のみならず

見たこともない警報が、何種類もたて続きに発報しまして(※次回のブログご参照下さい)

そこそこバタバタした透析をすることとなったのですが

それら警報の記録が、一切システムに残っていないのです。

【警報一覧】という項目が、ちゃんとあるのにですよ?

これじゃ、結局

透析中に不測の事態が起きた等の事実報告は、従来の紙の経過表による手書き記録すると同様

システム内にある備考欄"らしき部分"に、無理くり"手入力"しなければならないのです。

これには、流石に先生も苦笑いするしかない。

【警報一覧】に「静脈圧上限(下限)警報」が"優先的に"記録される背景として、おそらく

同システムを企画・立ち上げするプロジェクトの当初の目的が

"シャント管理"

だったのではないか、と。

たしかに、静脈圧の変化は

脱血不良や、返血側中枢側のシャント狭窄のアラートとなる。

【警報一覧】の欄があり「静脈圧上限(下限)警報」の記録のみが残るのは

上記背景の名残ではないか、と。(※あくまで、先生の話を聞いた私なりの理解です)

コンソール内の警報(静脈圧上限下限警報)をシステムで拾えるなら

他の警報も拾えないの?そんな大変なこと?と

素人は、無責任にも考えてしまいますが…

実際、在宅医療に関連するシステムで、非常に優秀なものはこの世に存在はするものの

優秀であれば、それだけ費用が当然かかるらしく

患者サイドに費用負担してもらってまで導入するか、というと話はまた別になるらしく…

やはり「在宅血液透析」という超ニッチな医療領域ゆえの

"もどかしさ"のようなものが、あるようですよ。

実際に患者が利用し、感じたことを素直に上に挙げることは

在宅血液透析支援システムの未来を明るくする礎になる、と考えれば

多少の不便は承知の上で

ありがたく、利用させて頂こう、と思った次第です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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