「5時間は、寝たいんだよね…」
在宅血液透析の介助者である妻から、ボソッと言われ
「ハッ!」とさせれました。
在宅血液透析、導入から約10年
当初は、在宅血液透析に関わる工程全ての作業を
患者である私自身で、行っておりました。
私のHHDを管理して下さっている医療機関は
「HHDに関わる全ての工程作業を、患者で行う」
を前提に、HHD導入トレーニングを行っていました(※現在は分かりませんが…)。
結果、"全て"私がやるのが、当たり前。
それが、経過とともに
「ちょっと、あれ持ってきて」
「ちょっと、あれ用意しといて」
「ちょっと、あれ片づけといて」等々
妻の厚意に、いつのまにか甘えてしまって…
在宅血液透析における「介助者」の役割、重責については
過去のVTube動画で、2本にわけて配信しております。
実際に経験している者として、確実に申し上げられることは
在宅血液透析導入は、患者自身だけでなく
❝その介助者の人生をも変える❞
ということです。
決してネガティブな側面のみを申し上げているわけではありませんが
従来の生活様式に変化が求められること必然である、ということです。
(引用元:過去ブログ『【在宅透析と介助者】在宅血液透析導入は「新しい生活様式」移行への家族の理解・協力が不可欠』)
介助者(妻)への感謝を忘れずに!
そこに偽りはないのですが
長年の間に、少しずつ「甘え」という"ほころび"が常態化してしまっていた。
月曜から金曜、平日フルタイム勤務の妻。
起床時間は6時前。
「妻が心身とも疲弊して、倒れては元も子もない」
できるだけ睡眠時間を確保しないと!と
透析開始時刻が、諸事情で遅れた際は"時短営業"(予定透析時間3時間を短縮)している。
いつの頃からかは忘れたが
「(なんとなく)"0時半"までには、透析終えよう」
透析開始時間が遅れても「0時半」で透析終えるように
途中、除水速度を上げるなどして(※勿論、主治医からの通達「MAX0.8L/h」は超えない!)
"時短営業"をしている。
※除水速度アップが当日の体調に負担になるようなら、"残し"止む無し
「5時間は、寝たいんだよね…」
よくよく考えれば(よくよく考えなくても💦)
「(なんとなく)"0時半"までには、透析終えよう」としたところで
血液ポンプが止まる時間が、あくまで"0時半"
「返血」して「抜針」して「止血」して
使用済み透析備品(ダイアライザー、血液回路等)の"後片付け"…
あれよあれよと時間は過ぎ
妻が就寝する時間はいつも、だいたい深夜1時半過ぎ。
全然、睡眠時間、足りないじゃん!!!
頭では分かっていた事実なんですけどね…
文句ひとつ言わぬ妻に、いつのまにか過負荷を強いていた…
「5時間は、寝たいんだよね…」
これまで言葉出さなかった妻から、漏れ出た言葉。
本人曰く、眠く疲れていて「思わず言っちゃった」と。
常態化した日常に変化が求められることは、瞬間、ストレスを感じるが
この件については、「言ってくれて良かった」と、本気で思っている。
専門医によると
「介助者が音を上げてHHD断念するケースは少なからずある」
そうです。(下記ツイート参照)
在宅血液透析の介助者の負担は大きい。我が家では介助者(妻)の睡眠時間の短さが問題だった。ここ数年、妻の厚意についつい甘えてしまい、透析後の後片付けをあれやこれやお願いしていた。もともとは患者自身(私)がやること。"元に戻す"ことで少しでも妻の睡眠時間確保をはかる。(1/2)
— 腎生を善く生きる@在宅血液透析(HHD)1⃣0⃣年目‼️ (@Live_KidneyLife) September 27, 2022
在宅血液透析での、患者と介助者との関係性、微妙なバランス感覚については
導入前段階で、机上では重々承知はしていても
実際に導入してみて、感じること
長年、HHD生活を続けることで、感じること。
まあ、色々あります…
月並みですが、「コミュニケーションが大切」これに尽きるんですかね。
今回の一件については、上記ツイートにも述べました
当ブログのタイトルにも書きました
「Do it yourself spirit」
"初心に戻る"だけですから。
良い機会ととらえてます。
まだまだ続くであろう、在宅血液透析生活。
患者ー介助者、二人三脚で、頑張ります。
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