在宅血液透析をしながら、献腎移植を待つ身としては
「一日でも早く、献腎移植したい!」
だけど
「正直、今は困る…」
なんとももどかしい、というお話をしました。
「じゃあ、いつがイイんだ?」
母のがん闘病の話は別として
日本臓器移植ネットワークに登録してから、献腎移植待機者の1人として
漠然とではあるが
「献腎移植、○○頃、順番が回ってきたら"理想"」
みたいなことは、考えたりするもの。
献腎移植の順番なんて
患者サイドでは、どうすることもできない案件である、と知りつつも…。
献腎移植、理想のタイミング
やはり、「移植腎廃絶」「透析再導入」を想定する
"理想のタイミング"を考える時、私はどうしても
献腎移植による移植腎が「廃絶」することも想定して考える。
なぜなら、一度腎移植手術(生体腎移植手術)をし
腎移植を"1サイクル"経験しているから。
献腎移植による移植腎が「廃絶」する、ということは
再び、透析生活へ戻ることを意味する。
「透析を意識する(イメージする)」
自分が腎保存期で施行した"一度目"の腎移植期(2002年の生体腎移植)には
できなかったこと。
「(透析を)イメージはしてる」
頭では思っても、口では言えても
経験して"いない"ことを、リアルにイメージすることは容易ではない。
幸か不幸か、私は一度目の移植腎が廃絶し、現在「透析(血液透析)を実体験している。
「在宅」血液透析ではあるが、「透析」を実体験している。
「在宅」血液透析を実体験しているからこそ
一方で、「通院」血液透析の過酷さを、強く想像させられる。
「腎移植を受けられる」
この言葉、この事実から、私には"キラキラしたモノ"が描きにくい理由は、ここにある。
- 献腎移植手術そのもの
- 献腎移植手術「後」
- 献腎移植手術後、移植腎廃絶
- 移植腎廃絶後の「透析再導入」
これらに含意される「明・暗」を出来る限り想定した上で
「献腎移植、○○頃、順番が回ってきたら"理想"」
といったことを、漠然と考えるわけ。
シンプルに"適切な"「透析再導入」時期を考えると…
さて、実際にシュミレーションしてみましょう。
現在の献腎移植"平均待機期間"は、5,382.0日(約14年9ヶ月)
(参照:公益社団法人 日本臓器移植ネットワーク)
在宅血液透析導入とほぼ同時期に、日本臓器移植ネットワークに登録。
2022年9月現在で、丸9年が経過。
上記"平均待機期間"によれば(約15年とすると)
あと約6年は待機する計算に。
"教科書通り"なら、だいたい60歳手前。
「ちょっと、早いな…」
正直な感想。
繰り返しになるが、私は腎移植を"1サイクル"経験している。
よって、腎移植に夢見ることなく、ある意味、現実的な考えになりがち。
"考えがち"、つまり移植腎が機能する期間を、「約10年」と想定する。
60歳手前で献腎移植、その約10年後、70歳手前で「透析再導入」。
70歳を目前に、再び「在宅血液透析」を「再導入」できるか?という問題。
80歳を人生の終焉と仮定すると
残り10年強を、「通院」血液透析、当然の「週3回、約4時間透析」で過ごす…
ちょっと考えたくないシナリオだ。(現在、実際に標準血液透析施行されている患者様、すみません)
※勿論その間、今より、通院での「頻回・長時間透析」が施行しやすい環境になることも想定される。
では、"60歳手前"にプラス「5年」加算するとどうか。
まあ、あまり変わり映えしないようにも思えるが
一方で、医学の進歩の「5年」は、決して短くはない、かと。
"人工腎臓"
2021年9月、米国から"朗報"が届いた。
"The Kidney Project successfully tests a prototype bioartificial kidney"
(画像転用元:UCSF School of Pharmacy)
日本で紹介されたツイートは、こちら↓
「人工腎臓」の試作に成功!透析患者の生活の質を改善させるhttps://t.co/JlghukFMsq
血液をろ過する腎臓を悪くした場合1回5時間かかる人工透析を週に数回する必要があります。米UCSFは前臨床試験の一部をクリアする人工腎臓の試作に成功。患者の生活の質を劇的に改善することを目指します。 pic.twitter.com/R9C5fwivhj
— ナゾロジー@科学ニュースメディア (@NazologyInfo) September 16, 2021
この"埋め込み式"人工腎臓が、臨床で使用可能となれば
多くの透析患者が、透析から解放される…
献腎廃絶後、透析「再導入」となる時期が、1年でも2年でも先延ばしできれば
「夢」が「現実」となり
「在宅血液透析、再導入できるか?」
などの心配をする必要は、なくなる。
「もう一度、走りたい!」マスターズ陸上を考えると…
病気でも、人生(腎生)を善く生きる。
20代前半まで、アスリートの端くれとしてスポーツ、特に陸上競技に注力してきた私。
病気により"捨てた"スポーツを「する喜び」を
献腎移植した暁には、再び味わいたい!
「マスターズ陸上に、挑戦したい!」
アスリートの端くれとしてスポーツ、陸上競技に真摯に向き合ってきたからこそわかる。
「競技スポーツをすることは、そう簡単ではない」
全く運動していない人間が、「ただ走る」ために、どれだけのトレーニングが必要か、知っている。
全く運動していない「高齢者」が、「ただ走る」ために、どれだけのトレーニングが必要か
正直、想像がつかない💦
現時点で想像できるのは
「(トレーニング)始めるには、(年齢が)早ければ早い方が良い?」
ということ。
となると、上述とは「逆」
献腎移植の時期は、やや前倒しの方が良い、ということになろう。
結局、答えは出ず
あれやこれや考えても、結局話は"原則論"に戻る。
「献腎移植のタイミング、自分でどうこうできる話でない」
献腎移植の「吉報」が入ったとしても
そのオファーを一発OKするか(できるか)、という問題もある。
提供された腎臓の性別、年齢、血液型
オファー時点での自身の体調、自身を取り巻く環境等
本来、熟慮したいところだが、そうそう悠長にもしていらない、と聞く。
「献腎移植、○○頃、順番が回ってきたら"理想"」
考える事自体は、まあ楽しいが…
現実問題として、私がやれるのは
「来るべき日=献腎移植手術日」を万全の状態で、つまり
全身状態がより良い状態で臨めるように
※あくまで「頻回血液透析」が、標準血液透析より、全身状態を良い状態に維持できる"可能性がある"、と"私は"考えている、ということ。
在宅での頻回血液透析を、粛々と施行することだけ。
さて、今夜も透析、頑張りましょう!
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