月1回の「在宅血液透析外来」へ行ってまいりましたので
その報告を致します。
※先月(2023年10月)在宅血液透析外来報告は下記動画参照👇
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DW調整(高血圧への対処)
先月の外来時でも、透析中
血圧がやや高めである点については、話をした。
「朝の血圧の値が気になる。その値の経過をしばらく見てから判断しよう」
とのことで、外来翌日の朝から(※私の場合は起床が10時頃なのですが…)血圧を測定し
スマホアプリに記録保持することに。
(※その間、在宅で許容されいている範囲内で、"引き気味"で透析を実施)
実際に測定してみると、これがまた高い!高い!
ということで
外来日から1週間強経った11月6日㈪にクリニックに電話
「もう少し"抜きたい"感じなんですが?」
とご相談したところ
「いや、これ以上は抜かない方が、良い」
理由としては…
先の外来時に測定した「心胸比」も、さほど問題になるほどの値ではないこと
同じく先の外来時に測定した血液検査結果も、問題となるような値ではなかったこと
ちなみに、素人認識で、血液検査=BNPだと思っていましたが
今回の外来で、正確には「hANP」であることが判明。
「BNP」と「hANP」との違いについては、下記参照↓
現在まで発見されている3種類のNa利尿ペプチドファミリのうち,心臓から分泌される心房性Na利尿ペプチド(atrial natriuretic peptide: ANP)と脳性Na利尿ペプチド(brain natriuretic peptide : BNP)は,各種心疾患,心筋障害,浮腫性疾患などの際に増加し,とくにBNPは心機能障害に鋭敏な指標となり,また,心不全の予後推測因子としても有用であると報告されている.そして,血液透析患者における ANP ・BNP濃度は,腎機能正常者と比較して増加することが知られているが,その増加の機序としては,腎臓からのクリアランスの低下ではなく,腎機能低下に伴う体液量貯留および血圧上昇による心房壁の過伸展によりANPの分泌が,心室壁の伸展によりBNPの分泌がそれぞれ亢進すると考えられている.血液透析患者において,ANPは体液量の状態把握に優れていることから,至適体重の設定の鋭敏な指標として有用であることが報告されている.
一般社団法人 日本心臓病学会『陳旧性心筋梗塞を有する血液透析患者における血漿心房性・脳性ナトリウム利尿ペプチド濃度の臨床的意義』
それから引き続き、経過観察した結果、やはりそれでも血圧の高い状態
ということで
電話相談から2週間弱後の11月18日㈯に、再度クリニックに電話。
「では、もう少し"抜き"ましょう」
??前回の電話では「これ以上は抜かない方が、良い」と言われたのに??
理由としては…(注:これから話す内容は、あくまで"医の素人"が専門家から聞いた内容を、"医の素人"がアウトプットしたものである点、ご注意を。つまり"医の専門家が伝えた内容"とは微妙に異なる可能性は大いにある点は、ご理解下さいませ)
電話口で先生が気にされていたのは
「透析中の血圧が"右肩下がり"に推移しているかどうが」
これを聞いた私は、少々困った。というのは
勿論、毎日在宅で血液透析をし、毎日"自分で"バイタル測定値等を経過表に記入しているので
透析中のバイタルがどのように変化しているかは、認識しているつもりであるが
先生の言う、"右肩下がり"に血圧が推移しているか否か、と問われると、答えに自信がなくなる。
言い訳をさせてもらうと
4時間~5時間の通院血液透析の場合とことなり
私の在宅での血液透析時間は、だいたい2.5~3時間、もっと短く2時間という時もある(週1回、非透析日明けの㈰のみ4時間というのはあるが)
何が言いたいか
透析中のバイタル測定回数が少ない=記録数が少ないため
"キレイな右肩下がり"を描いているかが、自信をもって言いにくいのです。
みなさん、この表見て、どう思います?
自信もって
「ハイ!"右肩下がり"じゃないですね」
「ハイ!"右肩下がり"です」
言い切れます?
実際、電話口での先生の問いに"右肩下がり"か否かの答えは濁し
「透析前も透析後も、変わらず血圧高いですね」
と答えるしかなかった。
とにもかくにも、主治医の指示に従い、その日の透析から、もう一段"引き気味"で透析を実施。
今回の外来日まで数日ありましたが…血圧は相変わらず高いままでした。
で、今回の外来
先生の指示としては「降圧薬服用」。処方されたのは
"以前も服用したことのある(※この点が、あとに述べる話に関係します)"「カルブロック」所謂、カルシウム(Ca)拮抗薬。
体内に余分な体液が貯留していることで血圧が高い"わけではない"、との判断なのでしょう。
血圧変化の機序は、素人には本当難しい…
朝(私の場合は10時頃)の血圧が高い、ということで、服用のタイミングは「就寝前」
ただし、夜透析を施行し、終了が深夜過ぎとなる私
一般的には、透析後の血圧は下がる
この例にもれず、今後、透析「後」血圧が低い、具体的には100一桁台の場合は、服用しない、との但書あり。
ジェネリック医薬品による副作用?
「これで(=薬を飲めば)血圧は落ち着くだろう」
と思ったのもつかのま、思わぬ"弊害"が生じました。
外来終了後、いつもの地元の院外薬局に伺ったところ
「カルブロックだが、現在メーカー側が出荷を停止している状況。よってジェネリック医薬品である"アゼルニジピン"を出すが、良いか?」
との反応。
個人的には、まあ問題はないだろうと思いつつ、一応、クリニックに電話し主治医に確認してもらうよう、薬剤師に依頼
主治医の了承も得たということで、"アゼルニジピン"のいただき
その夜の透析後、就寝前から"アゼルニジピン"の服用を開始。
薬の効果が、すぐに劇的に出現するとは思っていないので
気長に、血圧が落ち着いていくのを待とう、と思ったが…
翌日から、なんだか身体が痒い
特に、右腕(=非シャント肢)前腕から上腕にかけての内側が痒く
日に日に、その症状が
単なる皮膚の"赤み"から、蕁麻疹のような症状が地図状に広がりだしました。
「空気の乾燥か?」「着ている衣類の素材のせいか?」
冬の空気の乾燥時期に限らず、1年中、全身のスキンケア、保湿は欠かしていない
特に痒みを感じた時に着用していた衣類も、ここ数年着ているもの
つまり、蕁麻疹発症「前」と「後」とで、変わった事といったら
"以前も服用したことのある"「カルブロック」ではなく、ジェネリック医薬品"アゼルニジピン"を服用したこと
ぐらいしか、思い当たらない。
外来日は金曜日、そこから3日後の月曜日に、クリニックに電話、主治医には
蕁麻疹症状が出ている、右上腕内側部を映した画像ファイル送付と
上述した「思い当たる変化は、ジェネリック医薬品"アゼルニジピン"を服用したこと、ぐらい」
旨を伝えた。(※正確には、日曜夜の透析終了後=深夜過ぎに、一足先に"メール"で連絡)
結論から申し上げると、降圧薬をジェネリック医薬品"アゼルニジピン"から
"以前も服用したことのある"「アジルバ」(所謂、"アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬")に変更することになりました。
降圧効果は、しばらく様子見るとして
肝心な蕁麻疹症状ですが…すぐに落ち着いちゃいましたね。
電話で主治医曰く(※これから話す内容は、"医の素人"が"医の専門家"から聞いた話を、"医の素人"レベルで理解し、"医の素人"がアウトプットしたものである点、つまり「主治医の話」では100%ない点、何卒ご注意を。関心ある方は、必ずご自身の主治医にご確認下さいませ)
今回のようなことが、つまり
医師の処方した「先発薬」が、医師の知らいないうちに供給停止となっており
「後発薬=ジェネリック医薬品」への変更を余儀なくされ、結果
これまで服用して問題なかった「先発品」でなく「後発品」を服用した患者に
何ならかの副作用が出ている事案が、ちらほら見られる、とのこと。
「医薬品の出荷調整、医薬品が安定供給されない件」について
電話口ながら主治医は親切にご説明して下さりましたが
私自身がこの点勉強不足故、分からないことが多かった。
"他人事"ではないですからね
患者サイドも、ちゃんとアンテナは張っていないといけないな、と。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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