
月1回の「在宅血液透析外来」へ行ってまいりましたので
そのご報告を致します。
2025年7月、在宅血液透析外来報告です。
いつものように、血液検査の結果報告から参ります。



※先月(2025年6月)在宅血液透析外来報告は下記動画参照👇

(先月より)"キレイな"血液の検査結果
先月提出の検体は
「とある理由で」㈰㈪㈫㈬と連日血液透析をした状態で迎えた㈭の透析開始時の検体を提出できなかった
実際は、㈰㈪透析日、㈫"非"透析日、㈬透析日、で迎えた㈭の透析開始時の検体を提出した
つまり、通常で言うと非透析日㈯明け日曜日、比較的長めの透析をした日の翌日㈪の透析開始時の検体に近い検体を提出することになりました。
前回の在宅血液透析外来報告にてお話しました。
今回はちゃんと、当初の予定通りに
㈰㈪㈫㈬と連日血液透析をした状態で迎えた㈭の透析開始時の検体を提出することができました。
前回周知済の「非透析日㈫明け水曜日、(私にとっての)比較的長めの時間(3H)透析をした日の翌日㈭透析開始時の検体の結果、をもう一度振り返ってみますと

いつもより劇的に良い!というわけではありませんが、多少は良いかな、という印象です。
という風にお伝えしました。
で、今回の結果はどうだったか?
クレアチニン(CRE) 10.45mg/dL
尿素窒素(BUN) 30.7mg/dL
あたりは、"4連続透析"した成果はでているかな、と。一方で
リン(P) 5.9mg/dL
思ったよりも下がっていない、てか前回と全く同じ値。
先生曰く、透析患者の"適正値"が現在「5.5」
この値があくまで、週3回の標準血液透析患者にとっての"適正"であって
在宅で週6回の連日血液透析をしている私に、そのまま適応するとは思えないが
それでも、連日透析しているわりに高めかな、ということで
リンをコントロールする、別の薬を服用することになりました。
総称名 フォゼベル
一般名 テナパノル塩酸塩
これまでは、リンをコントロールする薬としては
総称名 レナジェル
一般名 セベラマー塩酸塩
を毎食前に服用してましたし、今後もしばらくは服用を続けます。
「レナジェル」と「フォゼベル」は、血中リン濃度をコントロールするための作用機序が全く異なるようです。
まず「レナジェル」ですが(これは多くの透析患者様ご承知かと思いますが)
おなかの中で食べ物に含まれるリンと結合し、便と一緒に体の外へ排出することにより、リンの体内への吸収を抑えます。
(引用元:くすりのしおり)
一方「フォゼベル」は
腸の中のリンが血液中に移動するのを抑えて、血液中のリン濃度が上昇しないように働きかけます。
(引用元:協和キリン(株))
ただし副作用として
服用中は、便がやわらかく(下痢と)なり、排便の回数が増えたりすることがあります。
(引用元:協和キリン(株))
服用を始めて副作用の下痢症状が出たかどうかですが、今のところ大丈夫。
出る人は服用初期に「ガツン!」と出る傾向にあるそうで、
その点において、私は大丈夫なのかな?と、素人判断してます。
これまでの「レナジェル」を完全に止めて「フォゼベル」に完全に切り替えるにはリスクがあるので(「フォゼベル」が合わないかもしれない等)
今回は「フォゼベル」5㎎を1日1回服用、「レナジェル」は現状維持。
今後「フォゼベル」でうまく血中リン濃度をコントロールできそうだと判断されたら
徐々に「フォゼベル」の量と回数を増やしつつ「レナジェル」を減らす、止めていく方向になる、とのこと。
「フォゼベル」服用でリンの値がどう変化するか
比較するには8月提出の検体も、7月提出の検体同様の条件の方が良いでしょう。
8月も「キレイな検体」を提出するつもり。
結果を期待しましょう。
在宅血液透析と"ペット"
「透析患者って、ペット飼っていいんですか?」
診察時、唐突ですが(私自身も唐突だなと、自分の心境の急変に驚いているところ)先生に聞いてみた。
白状すると、生まれてから今の今までことかた、動物が苦手、いや忌み嫌ってました。
動物そのものへの拒否反応だけでなく、ペットを「家族」と呼ぶ飼い主の持つ感情が全く理解できませんでした。
そんな私がここへきて急に、ほんと急に
「生命を育みたい」=「ペットを飼いたい」
と思うに至ったのです。
正直、自分の心境の変化に、自分が一番驚いています。
慢性腎不全から生体腎移植、その移植腎は廃絶、現在、生きるために毎日自宅で血液透析をする日々
2016年に父が、2023年には腎移植のドナーでもあった母がともにガンで他界
「命には必ず終わりがある」「それだけに命は、生きる事は尊い」
今自分がこうして生きていられるのは当たり前ではない、という当たり前のことが
否が応でも頭の片隅に常にあったこの四半世紀だと思っている。
我々夫婦には子供はいない。
動物嫌いだった私がペットを飼うなど、当然これまでの人生一度もない。
「生命を育みたい」=「ペットを飼いたい」
心境が急変した背景には、上述したこれまでの歩みが複雑に絡み合い影響しているのか。
透析患者である自身が50歳を過ぎ、己の最期から逆算した余命をザックリ考えた時
「今かも!」
と無意識に思ったのかも。
透析患者は健常者に比べて「易感染宿主」である
先の「抗HLA抗体」"強陽性"の結果を受けつつも、まだ献腎移植の夢は諦めてはいない
そんな自分を理解した上で、医学的見地から「ペットを飼えるか否か」の"診断"が欲しかった。
私の心配をよその、主治医は「大丈夫ですよ」と、意外とあっさり答えてくれた。
聞くところによると、先生自身現在犬を飼い、幼少期にはウサギも飼っていたとのこと。
ペットとともに生きることが日常で、「ペットを飼う」ことが、私が今考えているような「特別感」がないのかもしれませんね
もちろん、一定の節度は必要でしょう
透析患者であること、(もし献腎移植を受けた場合)腎移植患者であることを踏まえた場合
守らなければならないこと、特に感染に関する注意事項は、治療の各フェーズ毎にあって
それらをしっかり守れる「自己管理」は求められるでしょう。
しかし総じて、患者及び周辺の人間が一定の節度を保てれば
現在在宅血液透析患者である私でも、ペットは飼える、ということだ。
犬?猫?いや…うさぎ⁈
この私が、毎日毎日、YouTubeやInstagramで流れるワンちゃん・猫ちゃんの動画を見てる姿を、誰が予想したでしょうか(笑)
何を飼うにせよ「可愛い💗」だけで、感情的にことを進めてはいけない。
人間以外の動物であれ「尊い命」を迎え育み、最期を看取る責任と覚悟が必要だ。
幸か不幸か、今年そして来年まで、私の"星回り"は非常に悪い、底である。
ペットを迎えるのは、早くて2027年以降と心に決めている。
今安易に動いて、ことが負のサイクルに迷い込んだら、私も迎えられたペットも不幸になるだけだ。
「尊い命を迎え入れる覚悟」
約1年半の"待機期間"は、まさに私の覚悟が試される期間。
そこに気づけたことは幸いと思っている。
では仮に2027年以降に「命」を迎えるとして、何をお迎えするか
先述した、私が透析患者である点、現在の年齢等、総合的な判断として
「うさぎ」
をお迎えしようと、今は考えている。
うさぎは、犬や猫に比べて手間がかからない、などと巷では言われているようだが
うさぎの生体を知れば知る程(獣医師監修の書籍や、獣医師監修の動画コンテンツを見まくっている)
うさぎは非常にデリケートな生物で、決して「飼うのに楽なペット」などではないようだ。
十分な準備をしたとて、突然の「別れ」が来ることも大いにある、そんなか弱い存在のようだ。
透析患者でもペットは飼える
医学的見地から大丈夫との"お墨付き"を頂いたことで
来るべき日まで、期待と不安を楽しむとしよう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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