ブログリーダー・フォローバナー(読者向け)

腎生を善く生きる - にほんブログ村

在宅血液透析 透析中 透析前/後

【在宅透析の機器】在宅血液透析導入を検討されている方々が気になる「騒音」について、我が家で検証してみた。

2020年5月2日

quiet,

現在透析患者で

在宅血液透析(HHD)導入を検討されている方々

現在通院の透析施設スタッフはもちろん

ウェブサイト、SNS等を通じ

HHDに関する大まかな情報はキャッチ出来ていると思います。

しかし、私自身もそうでしたが

実際にやってみて気づくこと

結構あるものです。

その一つが「騒音」。

持ち家の方、賃貸の方

戸建ての方、マンションの方

施設で見るあの透析機器一式が自宅に設置され動作する

なかなかイメージしにくいものです。

特に「音」は

周辺環境によって変わりますから。

我が家の❝透析室❞は

どれほどの「音」を放出しているのか?

簡易のスマホアプリではありますが

在宅透析の各フェーズ毎に「音」を計測してみました。

是非ご参考頂ければと思います。

なお

在宅血液透析の流れを概観されたい方

よろしければ下記

から、各フェーズをご参照していただければ幸いです。

【在宅透析と設備】在宅血液透析(HHD)で気になる「騒音」_我が家で検証してみた

はじめに(測定環境)

 Microphone,

自宅周辺の環境

首都圏内ではありますが

海と山に囲まれた閑静な街。

メインストリートから外れ

山道を少し上った場所に住居を構えているので

夜、特に夜中は静まり返っております。

測定時間帯

18時頃~夜中2時頃

測定機器

測定条件(測定機器の設置位置)

透析前・後
  • 高さ:約55㎝
  • 透析機器及びRO装置からの距離:約20㎝
透析中
  • 高さ:約70㎝
  • 透析機器及びRO装置からの距離:約50㎝

比較値(騒音測定器Sound Meterより)

  • 180㏈:スペースシャトルの打ち上げ
  • 130㏈:飛行機のエンジン音
  • 120㏈:苦痛を伴う音の強さ
  • 110㏈:車のクラクション、工事現場
  • 100㏈:列車の通過時の周囲の雑音
  • 90㏈:騒々しい工場の中、掘削機
  • 80㏈:地下鉄の騒音、掃除機
  • 70㏈:騒々しいオフィス、電話着信音
  • 60㏈:話の音、デパート店内の騒音
  • 50㏈:静かなオフィス、換気扇(1m)
  • 40㏈:静かな住宅街、図書館
  • 30㏈:ささやく音、深夜の郊外
  • 20㏈:木の葉の擦れる音、ささやき

注意点

今回の測定結果は、あくまで

スマホ無料アプリで計測した参考値

であること、くれぐれもご承知おき下さいm(__)m

もしこの記事をお読み頂いて

「うちの住環境は、どれ位なんだろう??」

と思い測定される場合は

上記ご紹介致しました同様のアプリケーションで

お試しすること、お薦め致します。

実は

他の無料アプリでも同様の条件で測定したのですが

数値そのものが若干異なります

使い勝手の面も加味し、今回のアプリを採用したわけです。

目次へ戻る

液置換時・・・約60dB(+5~15)

department store,

  • 60㏈:話の音、デパート店内の騒音

「液置換」を正確に説明するのは難しい。

正直、覚える気もありません( ̄▽ ̄;))

上述でご紹介した前記事でも分かるように

透析A液と透析B液を、RO装置経由で流れる清潔な水で希釈させ、

各々の患者に合わせた濃度の透析液を生成し、

透析機器本体の配管内を循環させる・・・

私の理解はこの程度です。

「液置換」の間には、透析液の生成の他に

機械がシステム系統を自己診断しているようで

それも含めて「液置換」と呼ぶんでしょうが。

それはともかく

騒音に関してのポイントは

透析機器本体とRO装置が

ともに作動している

という点でしょうか。

この場合の「透析機器本体が作動してる」とは

血液回路を装着し

血液ポンプにより回路内に生理食塩水を巡らす

いわゆる「プライミング」

も含みます

透析中排出される音、といえばこの

透析機器本体とRO装置がともに作動している音

とも言えるでしょう。

❝+5~15❞としたのは(大した問題ではないのですが)

瞬間的にこの数値に跳ね上がる、という意味。

液置換と同時進行でプライミングをするわけですが

血液回路やダイアライザーを透析機器に装着する際

音量が若干プラスされる、ただそれだけのこと。

ちなみに❝+15❞となるのは

個装された血液回路の外袋を開封した瞬間の

「ベリ!・ベリ!・ベリ!」

という音が発せられた瞬間です。細かい話でした。

目次へ戻る

液置換終了時・・・約56㏈

office

  • 60㏈:話の音、デパート店内の騒音
  • 50㏈:静かなオフィス、換気扇(1m)

ポイントは

RO装置は止まっており

透析機器本体の待機音のみ

という点。

後述しますが

透析関連機器全ての電源がOFFの状態と比較すると

透析機器本体の待機音があることの煩わしさ

はあるかもしれませんが

機械の性能も日進月歩で進化しているようで

HHD導入当初、2013年に使用していた

我が家にとっての初号機に比べれば

現在の弐号機の出す、その待機音は

随分減音されているという、実感があります。

プライミング途中の場合は

RO装置が止まっていても

透析機器本体の血液ポンプは作動してはいますが

音はほとんど発していない

というのが、私の印象です。

鉗子で静脈側エアトラップチャンバーを叩く音・・・約72㏈

smartphone

  • 80㏈:地下鉄の騒音、掃除機
  • 70㏈:騒々しいオフィス、電話着信音

これは番外編。

プライミングには

血液回路内を生理食塩水で❝洗浄❞すると同時に

血液回路内のエアを取り除く効果も含みます。

(※あくまで素人の認識ですので悪しからず)

回路内にエアが残る箇所を

指ではじいて飛ばすのですが

エアトラップチャンバーに貯留するエアを上方に逃がすには

鉗子で当該部位を「カン!カン!」叩きます。

その「カン!」という瞬間音が、約72㏈。

継続的な音ではないですが

全行程の中では一番

瞬発力のある音、と言えます。

目次へ戻る

ガスパージ時・・・約60㏈

department store,

  • 60㏈:話の音、デパート店内の騒音

「液置換」とほぼ同じ。

生成された透析液が

ダイアライザー内を循環している点が違いですが

ほぼ同じ、ということは

透析液がダイアライザー内を循環している

そこのみにフォーカスした時の音は

ほぼ無い、と考えてよろしいのではないでしょうか。

ボタン音・・・約67㏈

office

  • 70㏈:騒々しいオフィス、電話着信音
  • 60㏈:話の音、デパート店内の騒音

これも番外編。

透析機器本体ディスプレイの各種ボタンを押すと

「ピッ!(ブッ!)」という音がします。

その瞬間音が、約67㏈。

上述の「鉗子で静脈側エアトラップチャンバーを叩く音」

と同様、継続的な音ではないですが

非常に通る音である、との印象です。

目次へ戻る

透析中・・・約56㏈~約70㏈

talking

  • 60㏈:話の音、デパート店内の騒音
  • 50㏈:静かなオフィス、換気扇(1m)

透析機器本体とRO装置がともに作動している

という点「液置換」「ガスパージ」と同様ですが

この差は単に

測定位置が若干離れた、というだけ。

透析用チェアの背もたれを倒した状態の

自身の耳元で、測定しております。

RO装置のバルブ扉が開いている状態・・・約59㏈

  • 60㏈:話の音、デパート店内の騒音

RO装置正面に小窓状の扉があって

そこを開けると、流量を調節するバルブが見えます。

つまり外カバーの内部と通じるわけです。

扉が閉まっていることで

RO装置の内部音が遮音されている。当然

無意味に開けたら音が漏れるわけです。

誰も好き好んで、透析中にその扉は開けませんので

参考記録、とうことで。

警報音・・・約70㏈

alert

  • 70㏈:騒々しいオフィス、電話着信音

透析中、様々な警報音が鳴ります。

  • 静脈圧警報
  • 気泡警報
  • 透析液圧警報
  • 最低血圧警報

「警報」というぐらいですから

❝ささやき声❞では困るわけです。

音色としては、上述の「ボタン音」と一緒ですが

「ボタン音」は瞬間音であるのに対して

「警報音」は継続音、よって

放置していると、かなり耳障りです。

ただ、これは

機器内の設定で住環境にあったレベルに調整できます。

(スタッフが調整してくれます)

ただ、危険を知らせてくれるわけですから

それなりの音量は必要かと。

目次へ戻る

透析(除水)終了時・・・約70㏈

alarm

  • 70㏈:騒々しいオフィス、電話着信音

透析終了(除水終了)を知らせる音。

上記「警報音」は「ブーーーーー!」

終了音は「ブー!ブー!ブー!」

音色は一緒

耳障りの悪さも一緒

この「ブー!ブー!ブー!」が嫌な人は

施設透析のようにメロディーに変えられます。

私の場合、メロディーにすると

「クリニックにいるみたい」

で嫌だったので( ̄▽ ̄;)

無機質なブザー音にしております。

メロディーにすると幾らか減音するんでしょうか?

目次へ戻る

透析機器洗浄中・・・約36㏈~約63㏈

透析が終わり

使用済みのダイアライザーや血液回路を取り外した後

透析機器の自動洗浄の工程に入ります。

透析用チェア付近・・・約63㏈

  • 70㏈:騒々しいオフィス、電話着信音
  • 60㏈:話の音、デパート店内の騒音

透析機器本体とRO装置がともに作動している

という点「液置換」「ガスパージ」と同様ですが

気持ちプラスαの音色が混じっている気がします。

発生元はなんなのか、専門的なことは分かりません。

その分がプラスされての63dB、ということか。

リビング・・・約54㏈

office

  • 60㏈:話の音、デパート店内の騒音
  • 50㏈:静かなオフィス、換気扇(1m)

洗浄が始まってしまえば、透析機器に寄り添っている必要はなく

リビングでくつろぎます。

恥ずかしながら、我が家のレイアウトをご説明すると・・・

2Fに洋室、和室そして寝室がありましたが

在宅血液透析を導入するにあたり

洋室と和室とを区切っていた壁をぶち抜き

ワンフロア化しております。

透析機器一式は、旧和室の端にあり

そのちょうど対角線上の位置

距離にして約4m離れた場所

基本、くつろいでおります。

約54㏈と

透析機器至近距離よりは音量レベルは若干落ちますが

それでも

  • 60㏈:話の音、デパート店内の騒音
  • 50㏈:静かなオフィス、換気扇(1m)

ではあるので

❝静かな真夜中のひと時❞

というわけには、いきません。

リビングの外・・・約42㏈

  • 50㏈:静かなオフィス、換気扇(1m)
  • 40㏈:静かな住宅街、図書館

リビングのくつろぎ場から

一枚ドアを隔てた場所で計測してみました。

よ~く耳を澄ませば

洗浄中の音は認識できますが

もし、そんな事情を知らない人がその場に立ったら

音そのものに気が付かないのではないか

その程度の音量レベル。

寝室内・・・約36㏈

midnight

  • 40㏈:静かな住宅街、図書館
  • 30㏈:ささやく音、深夜の郊外

透析機器一式からは

距離もあり、間にはドア二つ。

初号機の頃は

寝室のドアを開けっぱなしにしていると

洗浄音が非常に気になりましたし

寝室のドアを閉めても

洗浄音が聞こえるといえば聞こえました。

しかし、現在の弐号機は優秀で

寝室では全くといっていいほど、洗浄音は感じません

目次へ戻る

透析機器洗浄終了後・・・約36㏈

リビング・・・約36㏈

  • 40㏈:静かな住宅街、図書館
  • 30㏈:ささやく音、深夜の郊外

洗浄が終了すれば

RO装置の停止はもちろんのこと

透析機器の電源も落ちます

我が家の一日の中で

人工音がほぼ無くなる時間に入ります。

寝室内・・・約36㏈

  • 40㏈:静かな住宅街、図書館
  • 30㏈:ささやく音、深夜の郊外

当然の、ほぼ無音状態。

今回計測して以外だったのは

寝室においては

洗浄中も洗浄終了後も

ほぼ無音だった、という事実。

ホント、弐号機優秀です。

目次へ戻る

まとめ

thanks

戸建て、マンション問わず

階上に透析機器設置を考えている方は

階下の住人に与える影響も気になるところ

我が家の場合ですが

一階にいる家族から話を聞くと

感じる音で

「透析が始まった」

と分かるそうです。

機械音もさることながら

一階から水を汲み上げ一階に排出する、という

水の流れる音も、認識ポイントだという。

透析機器一式の下には一枚板を敷いているのですが

それはあくまで床にかかる圧力を分散させるためで

防音効果はあまりない様子。

ただ、何度も述べさせて頂いておりますが

透析機器の高い性能のお陰で

「騒音問題」は

考えている程、ネックにはならないのでは?

というのが、個人的な感想。

特に、RO装置の発生音について、壱号機と弐号機との差は歴然で

これは偏に、企業努力の賜物だと思います。

今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。



目次へ戻る

ブログ村ブログパーツ(PV)

-在宅血液透析, 透析中, 透析前/後

Copyright© 腎生を善く生きる~在宅血液透析患者の"リアル"~ , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.